まるで熟れた密事のように 言葉よりも濃い想いが滲む 冷えた心に そっと注いだ 君のぬくもり、 まるで深緋(こきひ)の雫 柔らかな身体 溶かして 飲み干して 渇望の奥に眠る甘さまで ああ、煮込まれてく 私という名の深淵の煮 君のための情念に溶けたい 禁断(パンドラ)の箱に置き 去りの夢 成熟した想いが今、香り立つ 過去も未来も混ぜ合わせて “今”という聖杯に注いで 凍えてた心 そっとほどけた ぬくもりに抱かれて 初めて知った 「脆さ」さえ 甘味の戯れ 君の掌(てのひら)の中で… 柔らかな身体 溶かして 飲み干して 煮詰めた夜に浮かぶ恋の滴 (しずく) ああ、沁みていく たった一匙の慈愛で 私は今日も堕ちて逝ける 「おかえり」と紡がれる言の葉 心が、ふわり融けてゆく ──深緋(こきひ)のように、 君に染まりたい
