今夜、 蝉時雨が街の雪を全部溶かしても 続きはない 終わりもないこと 気づいているんだ 盲いたって解るだろう あんなに美しかった極彩も、 褪せて戻らない この身は無色透明に色づいている 陽が月を喰らい、朝が来る 始まりばかりが降り積もり、 また溶ける ただ星に願い、永らえて ぼくはじゆうにみえる? 今夜、 葉が朱く染まるのを青い蕾が 見果てても 続きはない 終わりもないこと 気づいているんだ いつか、 幾千の季節が混ざり合って巡った日 覚えていないけど それでも確かに愛していたんだ 待っているよ 誰もが黒へ移ろう中で 待っているよ 待っているよ 空が目を覆い、夜が来る 眠ってしまえば、 きっともう巡らない あの星がいない、四季を想う じきにうつつが昇る 陽が月を喰らい、朝が来る 始まりばかりを繰り返し、 また染まる ただ星と世界、それだけさ どうかじゆうでいて 眩い光が塗り潰すのを 見届けるように虹が降る アスターゲイザー 焼き付けて、忘れない 僕らは輝いている