街は緩やかに沈んでいく 奇しくもその日は嵐 水筒の中身はまるで違う ソフトクリームは同じ番号 10年来のお前の 地図を疑った三叉路 その先、曼珠沙華の横の畦道は ティタンの家の下 LとRで聴いていた花の壁 聞けない未来の話 ミルクと砂糖はもういらない 二つに分けることも、もうない 祭囃子と息遣い 誰にも見つかってはいけない しとど濡る紅葉の裏の 二人一つ屋根の下の口実 花落ち枝垂れてしまったよ もう戻れないぜ 底に溜まってしまったよ 溶けて無くなりはしないぜ もういっかい どうやって? もういっかい 愛し愛され、何ができるか 掠れて歌えない群青で 終わりが始まっていく 時間は擦り切れて戻らない 分かって縋っている 凍る高架をくぐって 白い息の中で重ねる 花曇る真昼のホーム フェンス越し、散華する愛 花落ち枝垂れてしまったよ もう戻れないぜ 底に溜まってしまったよ 溶けて無くなりはしないぜ もういっかい どうやって? もういっかい 憎み憎まれ、何ができるか もういっかい どうやって? もういっかい とまれかくまれ、もう行かなくちゃ