大晦日は気合十分 紅白観て、ガキ使観て 「年越しそばもバッチリ食べたし カウントダウンまで余裕だな」 でもこたつに座った瞬間 じんわり体を包む熱 いつの間にか瞼が重く 気づけば世界はスローモーション テレビから流れる声も遠く スマホの通知ももう見えない 夢と現実のあいだで漂い 「あと5分」が永遠になる 気づけばゴーンと鐘の音 でもそれさえ夢のBGM 「10、9、8…」のカウントも 夢の中じゃぼやけて消える 目が覚めたのは夜中の2時 画面には「Happy New Year!」の嵐 友達のLINEはすでに既読 スタンプ返すにもタイミング逃す 「せっかくの年越しなのに」 笑いながら布団へダイブ これもまた私らしい始まり 寝落ちで迎えたニューイヤー 元旦の朝、家族に言われる 「除夜の鐘聞いた?」 「カウントダウンした?」 「いや…夢の中でしてたよ」 笑われても恥ずかしくない だってそれも平和な正月 華やかな花火よりも ぐっすり眠る幸せが勝ち 来年こそは起きてるぞと 強がり混じりに言ってみる でもみんな知ってるその結末 またこたつで眠る私を 寝落ちで迎えたニューイヤー ちょっと抜けてる幕開けも 悪くないリズムのスタートだ