大晦日の夜はざわざわしてる テレビも街もカウントダウンモード でも僕の指はスマホの画面 君に送る最後のメッセージ 「今年はありがとう」 なんてベタかな 「来年も仲良くしたい」って 言ったら重いかな 何度も打っては消して打ち直し 指先だけで小さな戦争 やっと決めた一行の言葉 勇気を振り絞り送信タップ その瞬間ゴーーンと鳴り響く 除夜の鐘が夜を切り裂いた スマホが震えて返事の通知 胸の鼓動が鐘と混ざって 開いた画面は「既読」の二文字 でも鐘の音にかき消される 「え?何て返ってきたの?」 友達に聞かれても答えられない 読んだはずなのに記憶がない 頭の中は鐘の残響 「ゴーン」と「既読」 がシンクロして なんだかありがたいけど切ない 108回も鳴るその間に 何度も画面を更新してた やっと落ち着いた静かな夜 もう一度見直すその返信 「こちらこそ!来年もよろしくね」 シンプルすぎて逆に嬉しい かき消されたからこそ残る 曖昧さがちょうどいい距離感 除夜の鐘とLINEの音が 重なって笑える年越しシーン 来年もまた同じ時間に 君にメッセージ送るんだろう 鐘が鳴り響く中で 少し緊張しながら
