見立てた月を揺らす 飛沫混じり 明け方かもしれない?? 降り注ぐ雨が見える 多分気のせい 握る手凍えて震えて 拐かす爪弾く匂いに 惑わされないで 雨宿り 疲れて酔いに任せた振りをして 数えた雫跳ねる 脚撫でたい 春呼んだ 対岸に佇む 消えた窓に まだ静かな折に 湿度で重くなった身体のその中に 昨夜まで気付いてた嘘に騙されるよ うに 幽かに生まれた気紛れに凭れる 寂れた通り 変わって行く霙に遅る 何も起こらない ふらついて 居なくなれ 蓋し君の後を追うのだ 心地良く繰り返す波に 君はもういない?? 蟠り 滑る天球に声を荒げないで 見上げた月を濡らす 自覚の隅 渇いた疲れを這う 恐れたらお仕舞い 多分気のせい 握る手震えて離した 拐かす爪弾く匂いに 惑わされないで 甘やかす 声を頼りに遠吠えを飾る