かつての若い匂いの薫る様な 放つ嘘を訂し照れた様な 物語謡う心臓との邂逅 草熱れの中 身を投げ出す 揺らぐ理知など遥か遠くの街に 烈しく渦巻き去勢を破った 鎮まる鼓動が昇る星々を繋ぐ 窓辺の視線 夜になる度に忘れて終うから 眷恋は映写機に 痙攣は波に また枠の中で出逢えたら 左眼 擦る振りも報われるよ どうか 息衝く恋情が瞬く 故に惑う乱れも 秘め事の様に 生ける貴方を守る様に 撫でた手に騒めく風 満ちて行く隙間に逃げている 「寂しい」聴こえたのは確かな声で 隠してた嘘の宿る季節と夕方 ただ想い込みを結ぶ 歪んだ様 響く 錆び付いた両手から落ちて行く砂 通せん坊した鳩尾に疼く感情 曇った瞳には もう見えない 重なる迷妄が優しい罪を抱き締める 留めた髪 渦巻く陰 未知を行く追想に失せていく 霞む愛しき声 青嵐かの様で 窶してた思想と拐かせる 「さようなら」 また思い通りを捨てる 悔やんだ様 微笑う