もうもとには戻れないよ あなたの横顔に今でも見惚れる 過ぎ去った昨日に、 伸びていく影がふたつ 夕暮れを揺蕩う ほしかったのは、ありふれた日常 やわらかな、ただやわらかな日々 あなたは先に行く 振り返ることもせず いつまでも一緒にいる、と言った 約束を破ったのはわたしのほう それを引き止めることなど 朽ちて行く昨日さえ、 甘い夢に侵されて 愛おしい、と思った 抱き締めたのは、遥か遠い明日 まだ冷ややかな、風に揺らめく 途切れた会話から あふれ出て 透きとおる どこまでも続いていく、と言った でももう二度と戻れないの 夢から覚めたら、 歩き出そうと思うから もう少し、わたしの髪を撫でて 短すぎる夢だけど あなたは先に行く 振り返ることもせず いつまでも一緒にいる、と言った 約束を破ったのはわたしのほう それを引き止めることなど