明日にはきえてしまいそうな 散り散りに消えちゃいそうな 明かりを胸にそっと灯して 守ってる今日だ 相も変わらず煙たいな 君の吸う数センチの 巻物に比べて私は醜く小さい 酷く冷えた6畳半の 隅埃まみれの 写真立てには笑えるくらいに あどけない2人があった キッチンには入らないで だってタバコは嫌いよ その手の温もりをどうかどうか 私の右手に キッチンには入らないで 換気扇よ止まって そしたらベランダで憩う君の 背中を見つめて一服 今夜も帰りが遅いからさ もうどうにでもなれとかさ 思った数秒後に君の安否を確認 そっけない返事の向こう側は 私の知らぬ世界 でも君の画面の奥は 君の知らない世界 電力を供給して アラームを認めてそっと 疲れて帰るであろう 君を気遣って 明りは消さんよ 寝室には入らないで だってもう遅いでしょう? あなたの温もりをどうかどうか せめて夢にだけ 寝室には入らないで 今日はリビングにいて そしたら机の晩御飯を 電子レンジでチンして 私の分まで... 明日は記念日だね 何となくどうなるか分かる でも君を失いたくないと 嘆く自分に問うた 「君は今日も誰を生きてる?」 玄関には入らないで もう他人同士だから 今になって焦り声で もうあなたのことはいいや 玄関には入らないで 涙腺よ鍵を閉めて 閉じかけた扉の向こうの君に 最後に小さく手を振るから 胸いっぱいのばいばい 本日、君からの卒業