生まれて死ぬことさえ 忘れてしまう時も さよならをいくつも 抱え込んでいる 祈りがどこかにも 続いているとしたら 手当りしだい歩いて 探し続けるだろう 夕立ちの虹を見て すべてを持てる人も すべてを捨てる人も 何もできないことには まるで変わりがない どちらもいたらない ひとしきり叫ぶ言葉は すぐ足下に満ちてひび割れ 千年も昔の遺跡のようだ あやしげや 人があやしげなうたをうたう 扉を開く前に すべてが分かる人も 手をあわせて 何かにすがりつく人も 正しい答えは今 間違いの中にあると そう思う時やっと 解き放たれてゆく その時には本当の別れ告げてみる 消えかける虹の下