まっすぐに 届いていた朝の光が 知り過ぎた 街を出て どこかへ向かう しあわせはいつも 同じところで 違う気持ちで 佇んでいる 誰も気付かぬように 捨てていた ゴミの中の よごれた希望 切り抜いて 壁の穴を 塞いでみたら こんな気分も あらわれるような こんな気持ちも さらわれるような どんなところにでも きっと居場所がある そこにただいるだけ 人目には つかないような 孤独の場所へ まっすぐに 届いていた 夜の光は 書き終えて 出し忘れた 葉書の上へ 抜け落ちた 文字の跡を うつしてみせる しあわせはいつも 同じ数だけ 同じ器に 詰め込まれている しあわせはいつも 朝日のように 悲しい気持ちに 溶け込んでいる しあわせはいつも 同じところで 止まることなく 回り続ける しあわせはいつも 嵐のように ひとのこころを 吹き飛ばしている しあわせはいつも 同じところで 違う気持ちで 佇んでいる