善かれ悪しかれ 骰子(さい)は放られて 疎(うと)い頭で 蝶や花ではないなりに 当たり前の 言の葉を 目映い程 赫(かがや)かす まほろば (ひょうひょう) 百遍(ひゃっぺん)云っても 見るにゃ勝らぬ 何遍振(ぶ)っても 為(す)るにゃ敵わぬ ひょんな 拍子に ひょっくり嗤(わら)えば 鶴も 釣られて 月に飛ぶ 敢えて敢えなく ふらり振られて 又のお越しを 今日を限りじゃあるまいに 取り留めない 言の葉を 有り得ぬほど 棚引(たなび)かす まほろば (ひょうひょう) 天辺(てっぺん)盗っても 此にゃ勝らぬ 満遍(まんべん)売っても 其れにゃ敵わぬ ひょんな 拍子に ひょっくり嗤(わら)えば 亀も 駆られて 勝ち急ぐ 鮮やかな 紅の 其の 魂(こころ)で 飛んで征(ゆ)け (ひょうひょう) 百遍(ひゃっぺん)云っても 見るにゃ勝らぬ 何遍振(ぶ)っても 為(す)るにゃ敵わぬ どんな堅磐(かきわ)も にっこり嗤(わら)えるて (ひょうひょう) 天辺(てっぺん)盗っても 此にゃ勝らぬ 満遍(まんべん)売っても 其れにゃ敵わぬ そんな莫迦(ばか)なと にんまり嗤(わら)えば 虎も ころりと 猫に成る