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閃 -Storybook-(poetry reading edit)

Track by奏まと

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  • 2022.12.12
  • 5:34
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歌詞

(鬼と呼ばれる存在がいる。 大きく歪なツノを持ち、 人間の身体をしながらも、 人間の肉すら 噛みちぎることができる強靭な牙を 持った怪物。 対して人間と変わらないその鬼は、 人間の血肉を喰らい、 そして亡骸にする。 人間の思考を持ちながら、 本能には抗えない。そんな怪物。 我々はこの鬼という怪物を解析し、 そして人類を更なる安心、安全、 長寿の世界にしていくのが目的だ。 そう、我々は鬼すら凌駕し、 強い者も弱い者も生きとしいける 人間全てを鬼から救い、 そして鬼を全て消す。 我々は生きていくのだ。 等しく、正しく。) 光を見つめる 眩しい光を 底辺の花を見つめて生きる 小さな花を守って生きる ぼくにはこの花しかなかった おとんもおかんもぼくを忘れた 怖がりながら ぼくを見つめた 光もない暗がりの中 救いを求めた 安寧の日を ぼくはこうして忌児と呼ばれ ツノのないヒトを羨むばかり いつまでも 越えられない壁を 見つめて光に縋り続けた 花はただ風に揺れるでもなく 一筋、光 凛と咲かせる 冷たい氷の上の花 ぼくにはなれない 地上の光 植木の花は命を終えて 光は薄く、植木に差した あの日見たものは幻なのか 静寂包む影の世界 最後の希望はあなたに託した 花は命を散らしてもなお ぼくにそう言うようだ ぼくにそう言うようだ 光の方へ 花は応えて 手を伸ばすように 散り枯れていく 嵐が やってくるか あなたの光が消えていく 植木の花へ弔いを 光に向かって咲いた花 あなたの美しさだけは ぼくが必ず守り続ける 『ねぇ、今だけでもいい』 『おとんとおかんといた日々を』 『この牢獄の中で最後くらいは 見させてくれ』 『ぼくといてくれた 最後の花にその景色を 見せてあげたいんだ。』 薄暗い夢の先の先を 歩けば真っ暗闇の中でも 世界はとりどり色づき溢れ 枯れたあなたに奇跡を起こす まるで紅い血肉も咲いていく ぼくに怯えたあのヒトも まるでなかったかのように 蘇る 静寂の中に蘇る景色 光溢れる世界の中に ヒトとぼくら 生きている世界 悲しみばかりではないのなら 消えゆく命を消すばかりなら 負の遺産だと罵るならば ぼくらも命を燃やしてやる! ヒトを喰らうこの身体でなく ぼくを嫌うその身体でなく 小さな花を最後まで守る そんな強い光になりたい あなたに教えてもらったぼくを 消えないなんて嘘ばかりでも 命の限り 地上なき場所に 一閃の光叫んでいくから あなたが燃やした命の全て ぼくは必ず捨てずにいるよ 言葉はなくても伝わっていて あなたとぼくを結んだ光 みんな幸せになれないだろう ヒーロなんて机上の空論 優しい嘘が必要でも あなたは全てぼくにくれたから (地下の大きな空間に閉じ 込めたはずの鬼が、 光を帯びながら、 周囲の食べたはずの人間を 再生している…。 何かの冗談だろう? あの地下は無菌室だ、 花など咲かないはず…それに… 食べた人間が再生するなどあり 得ない…! だって頭蓋骨まで 食べられていたはずだ…! あの場所に何があったか今すぐ 調べろ! 雷でもなんでもいい、 鬼によく効く 薬をあの無菌室に投入しろ…! 不気味にも程がある!) 誰かが助けてくれると思ったいた 花は無力にも散るが それでも生命を 謳歌する それなら無力で構わない 意味がなくても構わない 守った花が一度でも 咲けばそれでぼくはいい 薄暗い壁の下の下で 雷鳴などなく花は咲き乱れ この地下の中雨を降らし この地下の中光を照らし 誰も死することはない 誰も痛みを伴わない 誰も眠りを妨げない 太陽の下は全て等しい 一閃の光 一陣の風 命は全て等しくなった 血肉ならばもういらない ぼくたちとヒト 隔たる壁なく 光と影と生命の中 幸せにみんななれるといいな あなたと結んだ約束もまた きっとここでは叶ったはずだ おとんもおかんも許してくれる ぼくの命はちっぽけだけど 殺した命に罪はない いつか消えても思い出すから 刻みつけるよぼくの命に 最後くらいは笑えるように 意味もなく歌えるように あなたがほころび咲くように (…鬼は…元は人間だったのか…? 花は一体…なんだったんだ。 …まるで魔法のようだ。 全てが 幻なら…それだったなら…こんな 罪もなかったかもしれない。)

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