Track byゆうさり
誰も気づかないで きっと浮かんでいる ここは全くの春 埃撫でるような 煤けた日がさす 針の止まるように 遅い昼 何遍も 吸って 吐いた 文字をのむ 扉の奥に時間が落ちて きょうも重い窓が震えない 混ざり合わないように 漂う人達に 誰も気づかないで 誰も気づかないで 君も気づかないで 何遍も吸った 文字が突上げる 知らせぬままの時間を抱いて いつか重い窓に手をかける 混ざり合わないままで 吹き込む 漂うわたしに 誰も気づかないで きっと浮かんでいる