涸れてこわれるまえの鱗に 指がのびたら 空は水を遣る 花びらの眩暈がします 錆びてこわれるまえの時計に 夢がのびたら 肩を揺すってね 目覚めたら匂いがします 水に濡れて時はまた 海に褪せて寂しくなるよ 肩は濡れて君はまた 波が打って見えなくなるよ さわりたいよ 水面を踏み抜く あどけない爪先 夜がのびたら 夕日は来ない 灰の色にサイレン鳴ります 窓を飛び立つ あてのないまま 時が経ったら 指をのばして 夢をひらいて 夜のあかりで だれかみつけて 海に濡れた時をまた 温めては思っているよ 波に濡れた君をまた 包んでいま見ようとするんだよ さわれたよ つなぎたいよ