魔法がとけたら そっと瞬きして 振り返ったらもう いなくなっていてくれ 結んでたはずの糸はとうに切れてて 夢見てたように余韻を香らす ぼくの胸の合鍵ならば 忘れそうな場所にでも捨て 誰かと笑えばいいさ 救えないほど 救われる ありふれない平凡 きみとなら過ごせたはずだけど 何度も壊して 直して 歪んだ ありふれないきみは 死ぬほど愛しくさせたくせ 優しい痛みだけを残す 魔法がとけたら 魔法がとけたら 泣かせた記憶も 小さな肩幅も 消え去っていてくれ 袖を通すボダンダウンに 夕立ちの跡が残って 手を振り叫んでも 笑えないほど笑える ありふれない平凡 きみだけがかけたその魔法で 何度も呼吸をしていられたのに ありふれないきみは 死ぬほど愛しくさせたから 優しい痛みだけが残る 魔法がとけたら