長い坂道を登って 気怠く進むバス あなたは写真を 大事にしまったまま取り出さない 夕方のチャイムが鳴って オレンジに染めてく 横顔、口元 そっと緩むのを待っている この雨の匂いや空の色にも 忘れること無いような名前をつけよ う こんな日々が乾いてしまわぬように 枯れてしまわぬように 濡れたアスファルトの上 不揃いな足音 あなたの肩まで 覆えない小さすぎる傘 この雨の匂いや空の色にも 忘れること無いような名前をつけよ う こんな日々が乾いてしまわぬように 枯れてしまわぬように 嬉しくて泣いたことも笑ったことも 忘れること無いような名前をつけよ う こんな日々が乾いてしまわぬように もう一度出逢えるように 誰かを傷付ける そんな勇気も無いままで 照りつける陽の下で そっと息を潜めてた この雨の匂いや空の色にも 忘れること無いような名前をつけよ う こんな日々が乾いてしまわぬように もう一度出逢えるように