振り返る 懐かしい街 風が運ぶ潮が唇を覆う 時間が経って あなたは 今 何してるかなんて 思ったりするんだ 気づけば僕は 昔のまま 大人になってしまったよ 紅谷のパールロード 抜けて思い出す あの日の事 僕等 2人 あの夏の中 少し 君の 振袖が揺れる 君と僕の呼吸が重なる 空を描く あの花火の下で 左手に掴んだ 掌の初々しいさと 夜空と星と火花が 僕等を迎えるように 片手で押す自転車と わずか数センチ 君との距離を 横目で測る 慣れない言葉を 覚えて僕等 もどかしさを知った日を 覚えていますか? 背を向ける 僕の袖を掴んだ事も 僕等 2人 記憶の中で 茜 差した 道を歩く それを 僕等 恋と呼んでは 淡く 残る あの花火のように 僕等2人 歳を重ねて きっと 忙しない日々の中 二度と戻らない あの頃を 幻のように 想い出すよ 僕等2人 フィルムのように 映し出した 2人の背を 眺めている 僕の記憶に 綴るように 夜空を 染める 花火