道端朽ちた仏像 炎天に晒された電柱 一筋の汗 明滅の信号灯 人知れず無限回廊 酩酊の上を 看板には知らん少女の 作られた笑顔 煩い蝉の近づいた死期だって 永遠だと無限回廊 打ち水の上を 上空僅かなエンジンの風が 存在空虚の向日葵を揺らす 耳鳴りの抑圧さえも 永い季節に溶ける 不意に満ちた蚊遣火の匂いには 無数の記憶が 夏の指切りで居る隠れん坊 鼓吹の風鈴が舞う頃に 街は動力を絶って 一瞬を謳う 鉄の指遊び俺、漠然と 不明な旧懐を食む頃に 君の表情の全てを 一瞬のままで忘れて 空白の空 閉ざされた ニッキ水の憂鬱 音を成さず 螺旋状に咲く 命の足音 今日は何日だっけな? 彼が言う 夏の指切りで居る隠れん坊 鼓吹の風鈴が舞う頃に 街は動力を絶って 一瞬を謳う 鉄の指遊び俺、漠然と 不明な旧懐を食む頃に 君の表情を隠している赫灼