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白亜の檻

Track by少女病

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  • 2007.08.17
  • 5:20
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歌詞

月に輝く白亜の壁は 全てを拒むように高く 祈りひとつも通さぬほど整然と街を 囲む 少年は壁に耳を当て 外界の世界を想う 果てなく広い草原 煌びやかな水音 笑顔の絶えない家族 優しかった兄の横顔 けれどその記憶は古びた 絵本のように遠く…… 夢のようにおぼろげで 不確かなものだ 少年少女達はこの街に 幽閉されていた 「ここから外へ出ることは決して 叶わない。 日々同じ時刻に届けられる食事は、 たったひとつだけある街の入り 口から 白装束の大人たちが運び込む。 無言の彼らは淡々と、 その作業に徹していた」 僕らは受け入れている 外の世界の風は 死の病に侵されているから 感染していない僕らは、 この地で守られているんだ 隔離された僕らは、 この場所からはじまっていく 約束の地に残された 選ばれし存在 七色の硝子箱 両親にもらった宝物 抱きしめて生きてゆこう それが運命ならば 「隠蔽された真実。 踏み込んではならない禁忌。 聡い少年はやがて気づいてしまう。 病んでいるのは世界ではなく。 ……壁の中にいる 少年少女達自身だということを」 『約束の地なんて、 どこにもないのだから……』 選民という幻想 世界から遺棄される 真実はいつだって残酷で 僕らは捨てられたのだろう この白亜の檻の中に 行き場のない苛立ち 大人たちの白装束は 僕らのためなんかじゃなく 彼らを守るもの 衝動に任せて 彼らの仮面を剥ぐ その下にあったのは 涙に目を腫らした、 母親の姿だった…… 捨てられたわけじゃなかったんだ ずっと傍にいてくれた 大人たちは皆少年少女達の家族で 死に向かう僕らを見守ってくれてた 近くて遠い距離 手の届く場所にいるのに 触れることは許されない これは運命だから けれど母親は僕の、 流れる涙を拭って 躊躇わずに抱きしめた ずっと離れぬよう…… 「病に冒された子を抱く 母親の目はとても穏やかだった。 少年は懐かしい匂いのする胸の中で 眠る。 母親と 触れ合ってしまっているという 事実に絶望するのは、 あと何秒後だろう? 嗚呼、この瞬間にも、 母親にまで死の病が……」 『どうせ世界は終わるのに……』

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