降り続くeternal snow 冬に閉ざされた都市 静謐なeternal white 空に一番近い場所 『この都市の少年達は 季節の移ろいを知らない』 「この都市の少女達は甘美な微風を 知らない」 『まるで呪いのように降り続く 雪の音は春死音』 「荘厳にして凄愴なる深遠の調べ」 『白夜を越えていく、ふたつの影』 「悠久を越えていく、ひとつの魂」 キミが憂うのは 翳りゆく虹彩 指先まで凍りそうな 灰白のPlateau キミに似合うのは 雪解けの待雪草 鮮やかに光る草の葉 抜けるような青空 雪に塗れて青ざめた いとおしいユリシア いつまでも、離さない 上手く笑えなくなってしまった 僕らは 灰暗い冬に包まれ 白夜の向こう、彼方強く見据えた 黎明の鐘が鳴り止むまで あの高台から 両手を広げて 瞬く星に手を伸ばしてみたら 比喩や誇張なんかじゃなくて ほら 掴めそうさ 不意に空虚になってしまった言葉は 永劫の冬を纏って 白夜の向こう、鐘の音に掻き消えた 咲かぬまま朽ちる花のように 雪に塗れて心まで いつか埋もれそうで 逃げるように、走り出す 上手く笑えなくなってしまった 僕らは 灰暗い冬を抜け出し 白夜の向こう、遥か遠く目指した 不確かな空想を敷衍して 『空想白夜』