夜を旅する人 冬が過ぎた頃 夏の夜の気配感じて 消えてしまった 消えてしまった 自販機道路を通り過ぎた頃 呼び声に手をひかれて 行ってしまった 行ってしまった ありもしない夏祭りの 気配 どこかに感じて 彼がここに帰ってくる事は もう 二度とない 消えてしまいたいね 名前呼ばれたいよ 「ここに君は 居てもいいよ」と どこにも僕は 居ない気がした 相思相愛優しい声がして、 そして僕は 笑って手をとったよね それを聴いたのは 遠い夏でした 目の前には あの夏の日 手を振る夏のあの日々は まだ日射しに揺れていた 目の前、僕に手を伸ばす 幼い君の手 手をとり過去は甦る 日射し 柵を登って 半袖 スカート 幼いぼくらの夏 捨ててみたよ 君や誰かに愛される要素、 全て。 利害もなく、 それでも聴こえますか 君の声は それでも声きこえました 「君はここに いてもいいよ」 声の主は誰だろう 君は誰? 走り回るけど 声の主は 夏だった 手をとり駆けたあの日々は まだ日射しにゆれていた 世界にたった二人だけ そう感じていた ひまわり 手をふり世界にお別れを 僕はもう帰らない 目の前 ありもしない祭りの音 その胸に感じて 僕はゆく 明日へ 夏のめぐる 未来へ 目の前にはこれだけ 生命と夏 それだけ