心地いい風に 吹かれた午後6時最寄り駅 僕を取り残して暮れていく 人混みの中に イヤホンから垂れ流す あの日の思い出は モノクロな日々に色を注いでった 空虚に溺れたその記憶さえ 今では 懐かしくて 胸を染めてったその曲に 重ねる人は変わるんだろう ただ 「いつかまたね」も 「会いにゆくよ」も 追憶の糸を辿るように 思い出してゆく 19になった日 少し振り返りたくなった 去年の僕が託す期待が少し重くてさ あの日の夕暮れ 行きなれた街並み 染み付いては消えない 過去の思い出達は ただ愛しくて手を伸ばしても 今はもう触れないや 夢を失った僕は今 振り回された喧騒の中 ただ 泣いていた 泣いていた 10代のあの日の夜にはもう戻れない 「誰かが認めてくれればよかった」 そんな時代が僕らにはあってさ 「何で 何で」って ずっと抱え込んだ いつかの苦悩も 失恋も 坂道も 忘れないまま大人になってく それでもいいか 零れ落ちた雫の中 あの日の記憶反射して 懐かしさ、くすぐったさを 残してった気がしたんだ 「忘れられはしない」なんて 言い訳にしか聞こえないよ 僕はきっと気づいてんだ 縋り付いて離さないんだ 言葉にはできないけど そこにあるって知っていた 夕焼けに染まりたくて 走り出した僕に 「いつかまた」 胸を染めてったあの曲に 重ねる僕は変わるんだろう ただ「いつかまたね」も 「会いにゆくよ」も 確かめるために今はまだ 眠らせとくよ ああ またいつか 次は僕が ただ まっすぐに まっすぐに 「この唄を聴く誰かが 変われますように」 「変われますように」 歌う “灯火の唄”