二回目の冬を越えて じめじめ湿った風の匂い アスファルトの反射で 少しだけ目を伏せてた 日比谷線のホームで なんとなくただぼんやりと ここから始まる未来 見えない ただの一人 行先も分からない人波に飲まれて 退屈にヘッドホンの中で歌う うっかり立ち寄った東京タワーから 夕立を待ってた 薄命光線 僕はここで どれくらいの数の人の中で 時には誰かに嘘を吐いて 自分を愛せるのだろう? いつか終わりの合図で 走馬灯が流れるなら 君のことを選んで 画面に流せるかな 結末の分からない 映画に似た僕の人生に 少しだけ憂いてしまう やっぱり彷徨って 必死に縋ってる 主人公なんだろ 生立ちも分からない 外野に邪魔されて 追いかけた光に手を振るなら どうせ終わる今日を それでも耐え抜いて 生きるしかないだろ 薄命光線 雲の隙間 一筋の光が街に着いた 心の奥の奥底でまだ 何かが蠢いてんだ 薄命光線 僕はここで どれくらいの数の人の中で 時には誰かに嘘を吐いて 自分を愛せるのだろう? 自分を愛せるのだろう?