広瀬川沿い 柳の木々が 夜の帳(とばり)を 編み上げてく 誰もいない橋 欄干に残る あなたの手が 冷たい風 赤城山麓に 消えゆく夕陽 オレンジ色の 記憶が染みる 敷島公園 バラ園の中で 時計の針が 月を追いかけ 踊っている 千本桜の 並木の下で 散った花びら 数えながら 季節外れの 記憶の中に あの日の声が こだまする 市役所の窓 灯りが消えても 街灯だけが 影を織り込む 深い夜には 秘密がある 敷島公園 バラ園の中で 時計の針が 月を追いかけ 踊っている 都市と自然の 境目で聴く 風の音色を 抱きしめて
