長良川の流れ 夜の帷子 鵜飼い舟から こぼれ落ちる 篝火の粒が 星に紛れて 天の川までも 織り成してく 金華山から 降りてくる風 千の提灯が 揺れる夜に 誰が結んだか 風鈴の音 過ぎ去る夏を 告げている 岐阜大仏の まなざしの下 古い市場の シャッター越し 編み上げ靴の 紐ほどいて 記憶を紡ぐ 糸車よ 時を編んでは 解いてゆくよ 街の営みが 織りなすのは 千年前から 変わらないまま 続いてゆくよ この調べ 鵜の羽音にも 似た音立てて 夜風が今日を 編み上げてく 織り上がる頃 夜は明けて 新しい糸を 紡ぎだす
