城山公園 石垣の隙に 水の記憶が 眠ってる 郡上八幡の 古い町並み 水路が編む 夢の跡 水の都には まだ残ってて 千年前の 調べ方 誰も踊らない 真夜中の道に 音もなく降る 水の華 吉田川の せせらぎ越しに 月が揺れては 砕けてく 拾いきれない 光の破片 手の平から こぼれ落ち 城下町から 湧き出す清水 時を潤す 生命(いのち)の糸 白壁の家の 格子の奥で 水琴窟の 音が鳴る 誰かの願いを すくい上げては 流れ着いてく 水車小屋 回り続ける 木の車輪に 記憶が絡む 蔦のよう 踊りの後の 静けさの中 提灯だけが 揺れてる 九つの扇が 描いた軌跡 闇に溶けてく 水の中 月が照らした 水面(みなも)の下に まだ見ぬ歌が 眠ってて いつかその歌 誰が聴くのか 夜風が知ってる 答えを
