手がつかないな 汚れた絵画 あなたにだけ届けたいのに 「もう要らない」って その言葉に 上がる心拍を 拒んだ ひとり待っていた 路地の喧騒で あなたにだけ届かないよなあ 響く銃声が 頭の奥で 今は救済に思えた 諦観の目 後ろ髪なんて引かないで 明日を見つめていたいけど ねえ待ってよ あなたがいない未来なら 虚しさは止まない 連れていってよ ドライバー 煩い昨日へ 繰り返した論争だって愛おしくて どうせ使えもしない情 「あなただけだったから」 泣き濡れた街で 騒ぐ群衆の 足音鳴いた 嫌いなものだけが確かだ 過去の感情が 呪いのように 今の眼前を壊した 何処でどうなって 浅い愛情で 汚れきってしまったのだろうか 暗い街灯が 涙零して 影の亡霊と 遊んだ 有終の美 あなたがくれたあの声は いつまでも消えないなあ ああ 痛みをどれだけ 綺麗に飾ろうと 愛しさが冷たい 塞がった架空の明日を探して 散らかったワンルーム 戻ったって どうせ伝えもしない声 口を噤んでもただ 煩い感情だ 今宵 一層 何処までも ねえドライバー 痛くも 哀しくもないのだから ゆらり 愛憎 取り憑かれたダイナー 過去に啄まれた餌みたいに 連れていってよ ドライバー 逢瀬の前へ 忘れそうな声だって愛おしくて 取って付けたような 「あなただけだった」から どれだけ離れた 塞がった架空の明日を探して 散らかったワンルーム 戻ったって どうせ使えもしないのに じっと輝いていた 藍色のグラスが