渇ききった喉奥 僕らの声が 今日もまた届かない 風を感じていた 後戻りできない 埃まみれの部屋 見えすいた嘘が いつまでも残った 「もうイヤだ」「まだまださ」 折れた羽をまた伸ばし 「進もうか」「進まなきゃ」 答えの先も見えぬままに 「僕はまだ」「明日もまた」 空(から)の臼を打ち続け 瞳は何願う 僕の中に潜んだ 愛の声を聞いた 想いよ過去の傷よ 僕らの花と散れ 雲の畦に消えた 明日を性と呼んだ 潰れた心抱え 死してなお生きろ サルビア 産み落とされできた 時間と空間が ここにいる僕に 差し迫り続ける 「苦しいよ」「助けてよ」 死より酷い生の中で 「走ろうか」「走らなきゃ」 明日の天気も知らぬままに 「押し殺せ」「刺し殺せ」 空の指示にただ飲まれ 僕らはどこへ行く 僕の中で揺らいだ 愛の声に問うた 涙よ明日の歌よ 僕らの花と散れ 雲の畦に消えた 君を性と呼ぶか 壊れた体抱え 死してなお進め サルビア 進まなきゃ。 歩かなきゃ。 進まなきゃ。 育たなきゃ。 走らなきゃ。 走らなきゃ。 走らなきゃ。 僕の中で泳いだ 愛の声に叫んだ 命よ今日の旅よ 僕らの風となれ 雲の畦に消えた 星を愛と呼ぶか 潰れた心抱え 死してなお生きろ サルビア