御経塚の丘 霧が降りて 街灯の影 揺らめいた 古い図書館 窓の向こう 眠る言葉に 触れてみる 時計の針が 止まったまま 記憶の中で 廻り続ける 三日月の光 儚くて 影を連れた 散歩道 誰かの足音 追いかけて 行き先も知らず 歩いてく 野々市神社 石段には こぼれた想い 積もってく 風に乗って 届くのは 遠い音楽 かすかな声 紫陽花の葉が 濡れている 夢か現か 分からない 工大通りの 並木道 木漏れ日残す 街灯が 誰かの帰り 見送って また新しい 夜が来る 星空の下で まだ歩く 答えのない 問いを抱き 明日になれば 消えてゆく 今夜だけの 物語
