二つの魂秤にかけ 鋼の時代の終末は 朝靄の中で幕を上げる 数多の命を喰らいながら 若き獅子は腕を伸ばし 青き心で道理を叫ぶ 老いた蛇は策を凝らし 毒の牙でその腕をもぐ このときを待ちわびて 先を争う者達今 堰を切る 怒れる獅子は孤独に叫ぶ 手を貸す南の猛者たちは 風をよみながら気の向くまま 足下危うく崩れてゆく 響き渡る轟砲とともに 致命の毒が獅子を蝕む 年を経た蛇今時を得て その身、龍と成し、 天を翔る 猛者たちは山を割り 龍の足下をかすめ南へ帰る 時代の楔は打ち込まれて 紙上に談じた、つわものは 夢のまた夢力の前に 数多の命を捧げて 二つの魂秤にかけ 鋼の時代の終末は 夕日も待たずに幕を降ろす 数多の命を喰らいながら