「起きろ!朝だぞ!」なんて 何度も枕元で 聴いて聞き飽きた言葉が いつの間にか聞こえなくなり その時初めて目が覚めたり 昨日今日で書いたリリックじゃない でも、 昨日も今日も描いたリリックだ 喉元過ぎても熱さは忘れず かすれた声でも一言一句 畑で育つ大根見て思う 刺身のツマでも大役を全う 痛まない程度絞った雑巾 もう何にも出やしない 苦し紛れの一小節なら見せ場なし 両手に雑巾で駆け抜けた師走の轍 あの教室の隅から今日に至るまで その場限りのお世辞は無し 逃避した現実にまた出会う 所詮、狭い肩身が居場所 話そらしてもオチは一緒でしょ 東京も遠くから見たら煌びやか でも、近付くほど自分と向き合う 皮肉を背負わせた厄年に 骨だけでも勝ちをいただく これ以上以下もない平凡な誕生日 谷にいる時、山が見えても 山にいる時には谷が見えない あれほど目指した快挙でも なぜだか価値が 見えなくなる時がある 胸を張ってちゃ息苦しい でも、猫背は何だか癖になる 掘り起こしたタイムカプセル 『未来の自分へ 手紙書けるのに今の自分には 何もなしか あの頃はこんな 事思ってたのかなんて 過去の自分笑うなら今の自分を 笑わせてみせてよ』 なんて未来の自分を挑発する 過去の自分の言葉がまた息を吹き 返す ご存じの通り過去(思い出)と 未来(将来)で笑うよりも 今、笑うことは難しい 逃避した現実にまた出会う 所詮、狭い肩身が居場所 話そらしてもオチは一緒でしょ 東京も遠くから見たら煌びやか でも、近付くほど自分と向き合う 皮肉を背負わせた厄年に 骨だけでも勝ちをいただく これ以上以下もない平凡な誕生日 誕生日だから赤飯でも 買いにコンビニへ 深夜帯勤務の不愛想な店員さんが 朝焼けに染まり始めた空を 見てふとこぼした笑み 次の瞬間、 目が合いお互い目をそらす 「おにぎり温めますか?」 「いや、そのままで大丈夫です」 温めた瞬間から冷めていくけど、 温めなければ冷めないから なんて自分に言い聞かせるが 本当はレンジでチンする間の沈黙が 気まずいからだ コンビニからの帰り道で こんな寒い朝に自分は生まれたのか やっぱり赤飯おにぎり 温めてもらえば良かったかななんて 41才の初後悔 『今日も良い日になりそうだ』 なんて自分を担ごうか 逃避した現実にまた出会う 所詮、狭い肩身が居場所 話そらしてもオチは一緒でしょ 東京も遠くから見たら煌びやか でも、近付くほど自分と向き合う 皮肉を背負わせた厄年に 骨だけでも勝ちをいただく これ以上以下もない平凡な誕生日 逃避した現実にまた出会う 所詮、狭い肩身が主戦場 話そらしてもオチは一緒でしょ 東京も遠くから見たら煌びやか でも 近付くほど自分と向き合う 皮肉を背負わせた厄年に 骨だけでも勝ちをいただく これ以上以下もない ハッピーバースデー自分