部屋中に染み込んでる 壁際の表現者の 流れる汗 落っこちる影 瞬きしてるのは誰? 空白の数時間と 気の抜けた炭酸水 覚えのない筆跡だけが 謎解きほどけないミステリー 窓の風が膨らんだら それが合図 眠れない夜に現れて いかしたダンスで床を打つ 新しいブギを引き連れて でたらめにおれをそそのかす いつだって考えてる 永遠のロスタイムで 畳の青 日に焼けてなお 手掛かりは近くにあると 日の暮れた喫茶店で 最終の映画館で お前に会う約束もなく ただ日々が過ぎてくなんて 窮屈だろ 退屈だろ 思い出すよ 月のない夜を歩けるか お前なしでも暮らせるか もいちど窓に腰掛けて おれのこと惑わしてほしい さっき同じ 匂いがして 振り返って返事しても 間に合わない ひょっとして おれだけが 信じていただけかもよ 窓の風が膨らんだら それが合図 お前は今夜現れて ついにダンスを踊らない よそ行きのシャツをなびかせて いつの間に透き通ってゆく 月のない夜を歩けるか お前なしでも暮らせるか もいちど窓に腰掛けて おれのこと惑わしてほしい さっき同じ 匂いがして 振り返って返事しても 間に合わない