人知れず恋して 君の影を追いかけては その目に映るのは 誰なのかと気が気でなく 手を拱く内に君の横は塞がっていて まとわりつく夏が香るままに 幕は下りた 浴衣の袖を引くように打ち上がる 花火の下で遠くから見てるだけ 夜が眩む程の閃光に 照らされた君の顔が ささくれ立つ胸に焼き付き、 言葉が行き詰まる 痛むばかりでも君を好きなまま この先の季節も 抱え歩いていくのだろう 耳鳴りを掻き分け 君の声を追いかけては まるで篝火とも似た気持ちを 持て余して 失くす事など出来ないというのなら 蹲るのも後悔も辛いだけ 夜が眩む程の閃光に 照らされた君の顔が ささくれ立つ胸に焼き付き、 焦げた跡を残す 叶わない恋でも君が好きでした この夏の痛みを 抱え歩みを踏み出そう 強がりでもいいから思い出に変われ