セメント工場の 煙突は 白い雲たちと 会話して 地上の秘密を 織り上げて 未来の青写真 描いてる 私も混ざった コンクリート 固まるまでの 時を待つ 高泊の埠頭 水面には 貨物船たちの 休み時 投錨の重さ 受け止めて 夜を漂う 錆の夢 焼野海岸の 散歩道 砂に残った 足跡と 引き潮運ぶ 貝がらが 奏でてるのは ジャズみたい 誰も知らない フレーズだけ 心に刻む 即興曲 江汐公園の ベンチから 一日の終わり 数えると 産業の灯が 交わって 虹色に染まる この街 硬質な空に 浮かぶ月 柔らかな波に 変わってく そんな二面性 持つ街で 私も少しずつ 形になる
