錦帯橋の 五連弧 夢を繋いだ カタチして 詩を綴るよ 木の橋は 月を弦にし 琴になり 誰も聞かない メロディを 今宵だけずっと 奏でてる 白蛇の住まう 岩国城 雲の上から こぼれ落ち 時を千切った シルエットが 現を揺らして 消えてゆく 吉香公園の 山茶花が 夜露まとって 眠るころ 散りゆく花も 咲く花も 季節のドアを くぐり抜け 私の心も その様に 繊細に強く 生きてける 横山の飛行場 見上げては 自由が描いた 軌道あと 雲を染めては また消して 明日の空へと 溶けてゆく 五つの弧を 渡るたび 違う私に 出会えるの 不思議だけれど 確かなの ここで始まる 物語
