挙句、涙も出ない、間抜け顔で 栞だけが進む日々の途中を 柔らかな午後、抓る 思い違いが埋める 遠くなる残り香、彩りも失う 忘れたくはないのに 削られる記憶にも 想いだけがまた、 浮かび消える夜の方 慰めたまま動きもせず、 読み放しの連絡、瞬きして 猛る振りで身を窶す途中、 緩やかな色に呑まれている 覚める気配もない、何処まで?? 気負いだけが疾る電線の上 取り立てて言う事は今更無いよ?? 聞き出せぬ夜の底で何を?? 果たして、 疎かな窓辺にある花瓶にも?? 隠された、ただ愁う明日に 物哀しい明滅、露にして 灼ける胸に目を覚ます途中 麗しい匂いに、白んでいる