基地探索

歌詞

深い眠りを招く声に 逆らって 程度を弁えない自転車 この通りを抜けたら もう戻れないって 目的地の廃墟を 気勢だけで目指して 四十とひしゃげた体温に 抗っている 朽ちた混凝土の涼しさ 夢見る集団 案内を失う背も 時に振り向く 気掛かりな顔も いじらしく目を合わせ 気のせいで終わる夏の上を 萌葱にも見えている 足跡に基地探索 幼げに背を伸ばし 間違いで飾る人の街を 見下ろして逃げている あたし等の基地探索は酷く 期待のせいか熱のせいか くぐもりを許さずにいる 秘色の空と時間だけが あたし等の季節を覆った フリをしている フリをしている 炭酸を浴びる車輪の肌 暮れを乞う 警笛まで鳴らす 自動車が消えるまで 揺れる泥酔の鉄橋を 看取っている 網膜まで焼ける色を 通り過ぎる頃に いじらしく目を合わせ 気のせいで終わる夏の上を 萌葱にも見えている 足跡に基地探索 幼げに背を伸ばし 間違いで飾る人の街を 見下ろして逃げている あたし等の基地探索は酷く 期待のせいか熱のせいか くぐもりを許さずにいる 秘色の空と時間だけが あたし等の季節を覆った フリをしている フリをしている 間違いを重ねている 私と貴方と街と季節 この脆い時間はそう 裸足での基地探索 いじらしく目を合わせ サヨナラが見えないフリをしても あの道も無くなってしまう