岸和田城の 天守から だんじり収めた 町並みを 見下ろす夜は 静けさに 祭りの熱も 冷めやらぬ 昨日の歓声 余韻だけ 石垣に染みて 残ってる 浪切ホール 階段で 誰も見てない ステージに まだ見ぬ私の 出番待つ 一人リハーサル してみたり 五風荘の 庭園に 月が描いた 水の模様 茶室の窓に 映るのは 昼とも夜とも 違う顔 紅葉の影も 揺らめいて 時間が溶けた 色になる 線路の音が とおのいて 街が寝静まる その前に もう少しだけ 歩きたい 今日が終わる 瞬間まで 祭りの街は 今日だけは 静かな横顔 見せてくれ 明日は違う 表情で きっと目覚める この場所で
