服部緑地の 木漏れ日が 消えるのを待って 出かけてく 昼間は見せない この公園 誰かの夢見る 場所になり 飛行機の音が 通り過ぎ 夜空を開いて くれるから 豊中ロマンチック街道 雑木林の 間を抜けて 住宅地図には 載ってない 小径を選んで 歩いてく 千里中央の 高層に 月が隠れて 遊んでる 窓明かりだけ 数えては 違う物語 想像する 誰かの部屋から こぼれ出る オレンジ色した 記憶たち 深夜の校庭 横切って 上履きの音 真似てみる 十年前の 私にも 出会えそうな 気配して 住宅街から のぞいてる 山の稜線 追いかけて 私の物語 始まってく この街がくれた 夜の中
