信太の森公園 深夜の噴水は 眠りついて 弥生の記憶が 息をする 誰も知らない この時間 土器のかけらが 光るみたい 月が照らした この場所で 池上曽根遺跡 時を超えてく 風の音 草のさざめき 聞いてると 昔の誰かも 聞いてたの いぶき野中央公園 忘れられてた 遊具から 錆びた鎖が 揺れるたび 音を立てずに 歌うのは まだ見ぬ明日の 予感だけ それとも昨日の 名残かな 地図に載らない 小道には 蝙蝠傘の 影ひとつ 誰かのあとを 追いかけて まだ見つからない 答えまで 古代と現代 交差する 石の記憶と 私とで 重なり合った 時を今 そっと開いてく この場所で
