古市古墳群を 照らしてる 月が描いた シルエット 誰も歩かない この道は 千年前から 続いてて 土の匂いに 紛れ込む 私の足跡 残してく はびきの埴輪工房 昼の喧騒 消えた後 粘土の香り まとわりつき 手のひらに残る 感触だけ 峠の茶屋公園 ベンチに落ちた 木の実たち 背なの高さに 揺れている 野の花たちの 囁きを 風に乗せては 聞こえてく 言葉にならぬ メッセージ 丘の上から 見おろせば 街の灯りが 溶けあって 未来も過去も この瞬間 意味を持ち始める 不思議さ 時が積み重なる この街で 私の物語 紡ぎだす 誰にも見せない この瞬間 心に刻んで 歩いてく
